芸人のゲーム実況使用機材を完全公開!プロ級の配信環境を作るためのポイント

 

近年、多くのお笑い芸人がYouTubeやTwitchなどのプラットフォームでゲーム実況に挑戦しています。テレビで培った卓越したトーク力はもちろんですが、視聴者を惹きつけるもう一つの要因が、洗練された高品質な配信環境にあります。

 

「自分も芸人のようなクリアな声で配信したい」「カクつきのない滑らかな映像を届けたい」と考えるファンの方も多いのではないでしょうか。芸人たちは、長時間の配信でも疲れにくく、かつ視聴者が快適に視聴できるような機材を選び抜いています。

 

本記事では、人気芸人が実際に導入しているゲーム実況の使用機材について、初心者の方にも分かりやすく解説します。彼らがなぜその機材を選んだのか、その理由やメリットを知ることで、あなたの配信環境を劇的に向上させるヒントが見つかるはずです。

 

芸人のゲーム実況使用機材に共通する「音質」へのこだわり

 

芸人の配信を見ていて、まず感じるのは「声の聞き取りやすさ」ではないでしょうか。お笑い芸人にとって、言葉は最大の武器です。そのため、映像以上に音質に投資する傾向が非常に強く、これがプロフェッショナルな空気感を生んでいます。

 

なぜ芸人は映像よりも音にこだわるのか

 

ゲーム実況において、映像が少し止まっても視聴者は待ってくれますが、音が割れたりノイズが乗ったりすると、すぐに視聴を止めてしまうと言われています。芸人たちはトークの「間」や「ニュアンス」を大切にするため、繊細な反応も逃さず拾える機材を選んでいます。

 

特に叫び声などの大きな音が入った際に、音が歪まないように調整されていることが重要です。視聴者の耳に優しく、なおかつ自分のキャラクターを100%伝えるために、マイクや周辺機器には並々ならぬ情熱を注いでいるのです。これが、素人の配信とは一線を画す「聞き心地の良さ」の正体です。

 

芸人の配信で声がクリアなのは、単にマイクが良いだけでなく、周囲の環境音をカットする工夫や、適切な距離感で話していることも影響しています。自分の声を客観的に聞いて調整することが、人気実況者への第一歩と言えます。

 

人気芸人が愛用するプロ仕様マイクの定番モデル

 

多くのトップ芸人やストリーマーが愛用しているのが、SHURE(シュア)の「SM7B」というマイクです。このマイクは、もともとレコーディングやラジオ局で使用されていたもので、非常に温かみのある本格的な音を拾ってくれます。単一指向性という、特定の方向からの音のみを拾う特性があるため、周囲の雑音が入りにくいのが特徴です。

 

また、もう少し手軽に始めたい芸人の間では、オーディオテクニカの「AT2020」や「AT4040」といったコンデンサーマイクも人気があります。これらは繊細な音まで拾うことができるため、囁き声のような小さなリアクションも鮮明に届けることが可能です。自分の芸風や配信スタイルに合わせて、最適な一本を選び抜いています。

 

芸人御用達の定番マイク
・SHURE SM7B:ラジオのような重厚な声になるダイナミックマイク
・Audio-Technica AT2020:コストパフォーマンスに優れた定番モデル
・Blue Yeti:USB接続で手軽ながら高音質な定番コンデンサーマイク

 

音声をコントロールするオーディオインターフェースの役割

 

マイクをパソコンに繋ぐだけでは、最高の音質は得られません。そこで必要になるのが、オーディオインターフェースという機材です。芸人たちのデスクでよく見かけるのが、YAMAHA(ヤマハ)の「AG03MK2」です。これはマイクの音量を手元で調整したり、エコーをかけたりできる非常に便利なミキサー型デバイスです。

 

この機材の最大のメリットは、PCを通さずに自分の声とゲーム音をミックスできる点にあります。これにより遅延を防ぎ、リアルタイムで正確なリアクションが可能になります。また、放送事故を防ぐためにワンタッチでミュートできるボタンがあることも、プロの現場では重宝される理由の一つとなっています。

 

オーディオインターフェースを導入すると、PCの負荷を軽減できるという隠れたメリットもあります。音声処理を専用のハードウェアに任せることで、ゲーム本体の動作がよりスムーズになることが期待できます。

 

快適なプレイと高画質を実現するPC・モニター環境

 

映像がカクついていては、せっかくのリアクションも台無しです。芸人の多くは、ゲームをプレイしながら同時に配信や録画をこなすため、非常に高いスペックを持つゲーミングPCを導入しています。また、それらの映像を映し出すモニターにも強いこだわりを持っています。

 

芸人が選ぶBTOパソコンのブランドとスペック

 

多くの芸人が使用しているのが、日本のBTO(受注生産)メーカーのPCです。例えば、狩野英孝さんはLenovoの「Legion」シリーズのアンバサダーを務めており、実際にその高い性能を活用して配信を行っています。また、インパルスの板倉俊之さんもマウスコンピューターの「G-Tune」を使用していることで知られています。

 

スペック面では、最新のグラフィックボード(RTX 4070以上など)と、高性能なCPUを搭載したモデルが主流です。これにより、最高画質でゲームを楽しみつつ、視聴者にはノイズのない美しい映像を届けることが可能になります。彼らにとってPCは、ただの道具ではなく「自分を表現するための舞台」そのものなのです。

 

BTOパソコンとは「Build To Order」の略で、自分の希望に合わせてパーツをカスタマイズして注文できるパソコンのことです。メーカー既製品よりもコストパフォーマンスが良く、故障時のサポートが充実しているのが特徴です。

 

動きの速いゲームに欠かせない高リフレッシュレートモニター

 

FPS(一人称視点シューティング)などを好む芸人は、モニターの性能にも一切妥協しません。特に注目されるのが「リフレッシュレート」という数値です。これは1秒間に画面が何回書き換わるかを示すもので、一般的なテレビが60Hzであるのに対し、プロ仕様は144Hzや240Hzといった高い数値を誇ります。

 

狩野英孝さんはLGエレクトロニクスの「UltraGear」シリーズを使用しており、鮮やかな色彩と滑らかな動きを実現しています。敵の動きがはっきりと見えるため、プレイの精度が上がり、結果として「見応えのあるプレイ」に繋がります。視聴者には伝わりにくい部分ですが、プレイヤー側の快適さが配信の盛り上がりに直結しています。

 

配信効率を劇的に変えるデュアルモニターの重要性

 

芸人の配信部屋の紹介で必ずと言っていいほど登場するのが、複数のモニターを並べた「デュアルディスプレイ」環境です。1枚のモニターでゲームをプレイし、もう1枚でYouTubeのコメント欄や配信管理ソフト(OBSなど)を表示させています。

 

これにより、視聴者からのコメントに即座に反応することができ、双方向のコミュニケーションが成立します。特に大喜利のようなコメントへの返しを得意とする芸人にとって、情報を一目で確認できる環境は必須と言えるでしょう。効率的に情報を処理できる環境こそが、テンポの良いトークを生み出す土台となっています。

 

コンソール機(Switch/PS5)を配信するための周辺機器

 

PCゲームだけでなく、Nintendo SwitchやPlayStation 5のゲームを配信する芸人も多いです。しかし、これらの家庭用ゲーム機は直接PCに映像を送ることができないため、専用の橋渡し役となる機材が必要になります。

 

定番キャプチャーボードと各メーカーの特性

 

家庭用ゲーム機の映像をPCに取り込むために必須なのが「キャプチャーボード」です。芸人の間でシェアが高いのは、AVerMedia(アバーメディア)やElgato(エルガト)の製品です。これらのメーカーの製品は、映像の遅延が非常に少なく、安定して長時間動作することで定評があります。

 

例えば、Elgatoの「HD60 X」などは、4K画質にも対応しており、最新のPS5の映像美をそのまま視聴者に届けることができます。また、パススルー機能という、録画しながら自分は遅延ゼロのモニターでプレイできる仕組みも搭載されています。本格的な実況を目指す芸人にとって、真っ先に揃えるべき重要なデバイスと言えます。

 

人気のキャプチャーボード比較

製品名 特徴
Elgato HD60 X 世界中のストリーマーが愛用。ソフトウェアが使いやすい。
AVerMedia GC553 高画質録画に強く、安定性が抜群。日本の芸人愛用者も多い。

 

表情を明るく見せるためのWebカメラとライティング

 

芸人のゲーム実況では、画面の隅に本人の顔が映っていることが多いです。これにはLogicool(ロジクール)の「C922」などのWebカメラがよく使われます。最近では、より高画質を求めてソニーの「ZV-E10」のようなVlog用の一眼カメラをWebカメラとして活用する本格派の芸人も増えています。

 

また、意外と見落とされがちなのが「照明」です。表情が暗いと視聴者に不安感を与えてしまうため、LEDリングライトなどを使って顔を明るく照らしています。明るい表情でリアクションをすることで、笑いがより伝わりやすくなり、ファンとの親近感も高まります。これも立派な「見せるため」の機材戦略です。

 

操作を快適にするストリームデックなどの左手デバイス

 

配信中にBGMを流したり、画面を切り替えたりするのは意外と大変な作業です。そこで多くの芸人が導入しているのが、Elgatoの「Stream Deck(ストリームデック)」です。これは小さな液晶付きのボタンが並んだデバイスで、特定の動作をボタン一つに割り当てることができます。

 

例えば、「拍手音を鳴らす」「カメラをアップにする」「SNSにお知らせを投稿する」といった操作が指先一つで完了します。これにより、ゲームのプレイやトークの手を止めることなく、まるでテレビ番組のような演出を一人で行うことが可能になります。視聴者を飽きさせない工夫が、この小さなボタンの中に詰まっているのです。

 

長時間配信を支えるゲーミングデバイスとチェア

 

一度配信を始めると、数時間、時には十数時間にも及ぶことがあるゲーム実況。身体への負担を減らし、かつ正確な操作を維持するために、芸人たちは身体に触れるデバイス選びにも細心の注意を払っています。

 

腰への負担を軽減する本格ゲーミングチェア

 

芸人の配信画面の背景によく映っている、大きな背もたれの椅子。その多くは「AKRacing(エーケーレーシング)」や「Secretlab(シークレットラボ)」といったプロ向けのゲーミングチェアです。人間工学に基づいて設計されており、長時間座り続けても腰や肩が疲れにくいのが最大の特徴です。

 

彼らにとって、身体を壊してしまっては仕事になりません。また、集中力が切れるとトークのキレも悪くなってしまうため、椅子への投資は非常に重要です。特にフルフラットのリクライニング機能が付いているモデルは、配信の合間に休憩する際にも重宝されており、過酷な配信スケジュールを支える土台となっています。

 

ゲーミングチェアを選ぶ際は、自分の身長や体格に合ったサイズを選ぶことが何よりも大切です。可能であれば家電量販店などで実際に座ってみて、足がしっかり地面につくか、腰のクッションがフィットするかを確認しましょう。

 

正確な操作を支えるマウスとキーボードの選択

 

ゲームの勝敗を左右するマウスやキーボードにも、こだわりが反映されています。多くの芸人は、遅延のないワイヤレス技術を搭載したLogicoolの「G Pro」シリーズや、Razer(レイザー)の製品を好んで使用しています。これらは非常に軽量で、手の動きに素早く反応してくれるため、ストレスのないプレイが可能です。
キーボードについても、キーを押した時の感触(打鍵感)が心地よいメカニカルキーボードが主流です。特に配信中にはキーボードを叩く音もマイクに拾われるため、あえて静音性の高い「静音赤軸」などのスイッチを選ぶなど、視聴者への配慮を忘れないのが芸人らしい機材選びのポイントです。

 

コミュニケーションを円滑にするヘッドセットの活用

 

マイクを別に立てるスタイルが主流ですが、手軽さや複数人でのコラボ配信時にはヘッドセットも活躍します。狩野英孝さんはRazerの「Thresher 7.1」といったワイヤレスヘッドセットを使用しており、コードの煩わしさから解放された自由なリアクションを見せてくれます。

 

ヘッドセットの利点は、常に口元とマイクの距離が一定に保たれるため、激しく動いても音量が安定することです。また、7.1chサラウンド対応のモデルであれば、ゲーム内の敵の足音なども正確に聞き取れるため、ホラーゲームやアクションゲームでの臨場感が格段に向上します。音を聞くという行為そのものが、実況のクオリティを高めています。

 

ワイヤレス製品を選ぶ際は、バッテリーの持続時間もチェックしましょう。芸人のような長時間配信を行う場合、最低でも15時間以上は持つモデルでないと、途中で音が聞こえなくなるリスクがあります。

 

有名芸人の配信環境モデルケース

 

ここまで個別の機材について見てきましたが、実際にどのような組み合わせで使われているのでしょうか。代表的な人気芸人の配信スタイルを参考に、自分に合った構成を考えてみましょう。

 

狩野英孝スタイルの王道エンタメセット

 

狩野英孝さんの環境は、多くの人にとっての「理想的な配信環境」です。高性能なLenovoのゲーミングPCを軸に、LGの大型モニターで迫力ある映像を楽しみながら、Razerのデバイスで快適に操作する。まさに大手メーカーの最新技術をフルに活用した構成と言えるでしょう。

 

この構成の素晴らしい点は、「遊び」を最大限に楽しんでいる様子が視聴者に伝わることです。機材トラブルが少なく安定しているため、彼の天然なリアクションやトークに視聴者が集中できるようになっています。これから本格的にYouTubeを始めたい人にとって、最も参考にすべき完成されたバランスです。

 

板倉俊之スタイルのガチ勢FPSセット

 

インパルスの板倉さんは、非常に高いゲームスキルを持つことでも知られており、その機材も「勝つため」のガチ仕様です。マウスコンピューターの「G-Tune」シリーズの中でも高いスペックのものを選び、マウスやマウスパッドの滑り具合まで微調整されていることが伺えます。

 

マイクにはSHUREのSM7Bなど本格的なものを使用し、声の説得力も抜群です。本気でゲームに向き合っている姿を見せることで、ゲームファンからも一目置かれる存在となっています。技術を磨き、コアなゲーマー層にアピールしたいのであれば、板倉さんのようなこだわり抜いた機材構成が目標となります。

 

初心者芸人がまず揃えるべきスターターセット

 

これから実況を始める芸人や初心者が、最初から数十万円をかけるのは勇気がいります。まずは、手持ちのPCに「AG03MK2」のようなオーディオインターフェースと、「AT2020」クラスのマイク、そして定番の「Logicool C922」を揃えるところから始めるのが一般的です。

 

このセットであれば、約5万円前後で「声と顔がはっきり分かる」最低限のプロクオリティを確保できます。まずはこの環境で配信をスタートし、視聴者が増えてきた段階でPCやモニター、椅子などを徐々にアップグレードしていくのが、無理のない賢い進め方と言えます。大切なのは豪華な機材よりも、まずは「配信を始めること」です。

 

最初から高価な機材を全て揃える必要はありません。芸人の中にも、最初はスマホ1台から始めて、徐々に機材を豪華にしていった人はたくさんいます。自分の成長に合わせて環境を整えていくのも、ゲーム実況の楽しみの一つです。

 

芸人のゲーム実況機材を参考に最高の配信環境を作ろう

 

お笑い芸人たちがゲーム実況で使用している機材は、単なる見栄えのためではなく、「自分のトークを最高の形で届けるため」、そして「長時間快適にプレイするため」に選び抜かれたものばかりです。音質へのこだわりや、配信効率を高める工夫など、学べる点は非常に多いことがお分かりいただけたかと思います。

 

今回ご紹介した機材を参考に、まずは自分の予算や配信スタイルに合ったものから取り入れてみてください。特にマイクやオーディオインターフェースの改善は、視聴者の反応をダイレクトに変える大きな力を持っています。芸人のようなクリアな音声と滑らかな映像が手に入れば、あなたの実況もより多くの人に届くようになるでしょう。

 

憧れの芸人が使っているものと同じ機材を持つことは、配信へのモチベーションを高める最高のエッセンスでもあります。自分だけのこだわりの配信部屋を作り上げて、ゲーム実況の世界を存分に楽しんでください。